謎に包まれた国際ハッカー集団、アノニマスについて説明していきます。
アノニマス(Anonymous)とは?
「Anonymous」英語で「匿名」という意味を持つ国際ハッカー集団です。アノニマスはメディアなどにも頻繁に名前が挙がってくるため、ご存じの方も多いと思います。アノニマスは2006年頃に英語圏の匿名掲示板「4chan」で誕生しました。
「4chan」は「2ちゃん」を元に作られています。「2ちゃん」の創設者は、「ひろゆき」でお馴染みの「西村 博之」です。現在は「4chan」の管理人です。
アノニマスは「4chan」の「/b/」という最も活発なランダム掲示板で誕生しました。「/b/」は「4chan」の最初に作られた掲示板であり、過激なランダム掲示板と言われています。
アノニマスはガイ・フォークスの仮面をしているところが特徴的です。
また、アノニマスのモデルになっている映画はナタリー・ポートマン主演の「Vフォー・ヴェンデッタ」と言われています。この映画では国営放送を乗っ取る場面があるのですが、ロシアのウクライナ侵攻に対してロシアにサイバー戦争を宣言したアノニマスが、ロシアの動画配信サービスのハッキングを行ってウクライナでの戦闘の映像を流した報道がありました。映画と何か繋がりがあるのかも知れません。
「Vフォー・ヴェンデッタ」
アノニマスは世界各地にいると言われています。アノニマスには特定のリーダーやメンバーが存在していません。個人の集合体です。理念に共感した者同士が集まってできた組織みたいイメージです。ただ組織という言葉も適切ではないと思います。アノニマスを厳密に述べるのは難しいです。
ただ、アノニマスにも派閥が存在していて攻撃などを行う「Anon Ops」と攻撃などは行わない「チャノロジー」に分かれています。それぞれ両方ともメンバーとコンタクトをとれるように、IRCやElementを使ったりしています。
過去に、アノニマスから分裂した「LulzSec」というハッカー集団もいました。現在はメンバーが全員逮捕されたことにより消滅しています。
アノニマスが得意とする攻撃手法は、DDoS攻撃です。DDoS攻撃は不特定多数のマシンから大量のパケットを特定のサーバーに送ることで、そのサーバーのサービスを停止させるのが目的です。
DDoS攻撃を受けると、このようにサイトにアクセスすることが出来なくなります。
インフラに影響を与える攻撃が多いアノニマスですが、Webサイトを改ざんしたりする攻撃もしています。サイトの改ざんはハッキングスキルが必要なので、アノニマスのメンバーの中にはハッキングスキルが高いハッカーもいると思われます。
アノニマスは誰でも名乗れますので、勝手に名前を借りて攻撃している可能性も考えられます。真相は謎です。
終わりに
アノニマスがメディア等にでてくるのは、エンターテイメント性の高さかもしれません。ロシア政府にサイバー攻撃を宣言している動画でも、いかにもハッカー感のある動画を流しています。
アノニマスが今後どのような攻撃をするのかは分かりませんが、他のハッカー集団と同じく産業システムを攻撃する日も近いかもしれません。
以上で、アノニマスについての説明は終わりにしたいと思います。