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サイバー犯罪に利用される防弾ホスティング

Published / by draco

匿名性が高くサイバー犯罪に利用されているホスティングサービス、防弾ホスティングについて取り上げていきます。

防弾ホスティング(Bulletproof hosting)とは?

防弾ホスティングはホスティングサービスの一種で匿名性が高く、個人情報の開示などを行いません。契約者のWebサイトなどを停止にさせないようにするためのホスト業者です。

DoS・DDoSにも強く、セキュリティも高いのが特徴です。

ホスティングサービスはレンタルサーバーのことでホスト業者が用意したサーバーを利用するサービスで、有名どころは「エックスサーバー」「さくらインターネット」「AWS」などがあります。

匿名性が高いこともありサイバー犯罪者などに利用されています。通常のホスティングサービスでは何か警察沙汰になった場合に、警察に捜査の協力などを行うためホスティングサービスを提供しているホスト業者は、契約者の個人情報を開示したりします。

ですが、防弾ホスティングでは警察などの要求を拒んだり無視したりします。また、借りる際の本人確認も緩く支払いは仮想通貨などを利用したりしています。価格は、通常のレンタルサーバーより高値に設定されているのも特徴です。

防弾ホスティングは法規制を受けない国にサーバを置くことでサイトを保護しています。そのため、日本の法律が適用出来ません。

海外などのサーバーを利用するためのオフショアホスティングというのもありますが、防弾ホスティングとは異なります。防弾ホスティングは匿名性の保持に特化しています。

防弾ホスティングを利用した例

・海賊版サイト
・C&Cサーバー
・ダークウェブマーケット
・フィッシングサイト
・スパマー

防弾ホスティングがある国

・オランダ
・シーランド公国
・スウェーデン
・スイス
・旧ソビエト連邦地域
・モルドバ共和国

CyberBunker(サイバーバンカー)

CyberBunkerは防弾ホスティングサービスを提供していた業者でセキュリティの高さが有名でした。建物はNATOの核バンカーを使用していました。過去に「WikiLeaks」のミラーの1つとして機能していました。しかし、2019年9月にドイツ警察によって閉鎖されて200台近くのサーバーが押収されました。

CyberBunker

また、2023年11月にNetflixで「サイバーバンカー:犯罪の潜む場所」の配信をスタートしました。

https://www.netflix.com/jp/title/81632983

AlexHost

AlexHostも防弾ホスティングとして有名で人気があります。本来は、オフシェアホスティングとして知られています。AlexHostが管理しているデーターセンターはモルドバ共和国のキシナウにあり、元軍事工場の防空壕で守られています。AlexHostのVPSはDMCAを無視します。

DMCAとはデジタルミレニアム著作権法のことでデジタルコンテンツの著作権に関わるアメリカの法律です。盗用したサイトを運営しているプロバイダーに著作権保有者が著作権侵害の申し立てを通告することができます。プロバイダーは通告を受け取った場合はコンテンツを削除することで、著作権侵害を免除することが出来ます。

また、完全な表現の自由を保証しているため身元の証明を必要としません。

仮想通貨での支払いもでき「Monero、Ethereum、LiteCoin」などに対応しています。

FlokiNET

FlokiNETは2012年にアイスランドで設立されました。Torホスティングを入手できるためブラックハッカーなどから人気があります。FlokiNETのデーターセンターはルーマニア、フィンランド、アイスランド、オランダにあります。有効なメールアドレス際あれば借りれるため、個人情報や身分証明書は必要ありません。DDoSの対策もされておりセキュリティが高いのも特徴です。

防弾ホスティングは謎に包まれている部分が、かなりあります。
以上で説明を終わりにしたいと思います。